「良いこと、ない?」

”アダルトチャイルド”について
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妻との間で、行為を「お預け」になっていた、10日ほど前のこと。

今作業しているエリアでは「ドン」と呼んでもいいかもしれない、地元の土建屋さん(下請業者さん)の部長さんが、朝顔を合わせたときにいきなり聞いてきた。

「おはよう。なんかいいことないかね?」

んで、とっさに応えたのが「いいこと?ありますよ~!」だった。

その日は、そう「即位礼正殿の儀」のあった朝で、関東は雨だったようだが九州は素晴らしい秋晴れだった。

夫婦の関係は晴れないけれど、朝から清々しい気持ちで現場に着いたところだったので、自然とそんな言葉が出たのだった。

「おっ!? 初めてやで”いいことある”って答えたのは!こんな人もいるんやなぁ!」部長さんは答えが相当意外だった様子で、”いいこと”の中身を問うこともなく、「みんなに聞いて回ってるけど、あんたが初めてやで」とそればかり何度も繰り返していた。

そんなに、「良いこと」がないのか。この世の中。

僕だって何にも悩みがない訳ではなく、現に妻との関係に悩んでいる訳だが、それでも「悪いこと」ばかり起きている訳ではない。いや、どっちかと考えれば「良いこと」の方が多いと思っている。

要は、気の持ちよう、なのだろう。

僕が感じる「良いこと」なんて、「気持ちよく晴れている」とか、「朝、渋滞前に抜けることができた」とか、「朝ごはんがおいしかった」とか。そんなものまでカウントしているから。

大学を出て就職したての頃、先輩の女性と同じような会話をしたことがあったことを、懐かしく思い出す。その先輩も、「何かいいことないかなぁ」が口癖の人だったなぁ。「良いこと」を探しに会社を辞めてヨーロッパに留学しに行ったけれど、無事に「良いこと」は見つかったのだろうか?

「良いこと」なんて、わざわざ遠くに行かなくても、そこらじゅうにあると思うんだけどな。

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