自分が満たされないと、人に与えることは出来ない

僕がまだリフォーム会社の営業マンだったころのお話です。

当時勤めていた地場のリフォーム会社は、TOTOさんのお膝元ということもあって、毎年行われている「TOTOリモデルコンテスト」という、TOTOさんの商品を対象期間内にどれだけ沢山売ったか、という販売コンテストの上位常連でした。

このコンテストで上位に入ると、TOTOさんから「表彰旅行」に連れて行ってもらえる特典があり、ある年、僕はこのコンテストの販売のとりまとめ役を任されていたこともあって、表彰旅行に連れて行ってもらえることになりました。

その表彰旅行には、全国各地から表彰対象のリフォーム会社の社長と社員が参加するのですが、「リモデル写真コンテスト」という、リフォームの事例写真の部で毎年上位を取っておられる石川県のリフォーム会社の社長さんもお見えでした。

タイトルに書いた言葉は、その社長さんがスピーチでおっしゃられていた言葉です。

当時の僕は、「全く満たされていない」の極みに居ましたので、社長さんのこの言葉を聞いても、全くピンときませんでした。

「リフォームと言う仕事の成否は、お客様のためにどれだけ努力できるか、にかかっている。でも、社員自身が満たされていなければ、いくら会社が発破をかけてもお客様のために努力することはできない。だから、私（社長さん）は常々社員に、「自分が満足できるように行動しなさい」と言っている。社員一人一人が満足した毎日を送っているから、きちんとお客様のために行動することが出来ているのだと思う」

こんな趣旨のことをこの社長さんは仰っていました。

今、この社長さんのお話を思い返すと、あぁ、流石は〇〇建築工房さんの社長さんだなぁ、、、よく人間のことを分かっておいでだなぁ、、、と感じます。

他のサイトでもよく言われていることですが、人間、自分が満たされていないと人に与えることなど出来ない。すごくシンプルですが、でもなかなか実践できていないこと。

自分を押し殺して、人のため、家族のため、子供のため、、、、と言っていても、結局その埋め合わせをどこかで求めてしまって、「与える」ということにはなっていない。

「自分」という器を満たすことで、ようやく人に「与える」ことが出来るようになるのだ、ということ。

当たり前のようで、でも出来ていないこと。

このことは、夫婦の関係でも同じことが言えると思います。

あなたは、自分自身を満たすことができていますか？