完全に消し去ることなど、出来ないのだと思う。

よりよく生きるために
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結婚直前に、妻が浮気をしていたことについて記事を書いたときに、「すなおさんでも思い出せば怒りがあるんですね。」というコメントをいただきました。「自分自身にしっかり寄り添っているようなので、怒りなどないのかと思った」とのことでした。

僕も以前は、きちんと自分の気持ちに寄り添うことが出来れば、「怒り」や「悲しみ」という思いは「消える」のかなぁと思っていました。しかし、人間の脳はそのようには出来ていないらしい。

前にも少し書きましたが、人の脳というのは自分を深く傷つけるような出来事を、「忘れてはならない危機的な出来事」だと認識してことわるごとに思い出すように仕向けます。これが「フラッシュバック」という現象です。でも逆に言えば、そういった事象というのは、意識の中では「早く忘れてしまいたい!」と思う出来事でもあります。「忘れよう、忘れよう!」と意識すればするほど、脳は「忘れてはダメ!」と記憶を蘇らせる。

「もう忘れてしまいたい」ことを、できるだけ思い出さないようにするためには、そのことに向き合って、「あんなことがあったけれど、でも結果的に大丈夫」という心の状態になることが早道なのかもしれません。そして、無理に心の奥底に追いやろうとしないことも大事なのかなぁと思います。

これは、夫婦の関係に限った話ではないと思います。

子供の頃、本当はもっと甘えたかった。もっと親にこっちを向いて欲しかった。でも、我慢して「本当の自分」の「本当の気持ち」を抑え込んでここまで来た。

そういった、「叶えられなかった思い」「子供の頃の悲しみ、怒り」というもの。こういった感情も、その気持ちに気付いて寄り添ってあげれば「すぐに消えていく」ものではないと思います。気長に寄り添っていくことで、徐々に薄れていく、というイメージなのかなぁと思います。

ややこしいのは、「夫(妻)への感情」だと思っていた自分の感情の中に、子供の頃の感情が混じってしまっていることが多いこと。今、夫(妻)との関係でどうしても混乱してしまっている、という方は、一度立ち止まって「子供の頃の自分の気持ち」と向き合ってみることも必要なのかもしれません。

「自分」を軸に話をしているので、いつも僕の感情ばかりを書いていますが、きっと妻も同じように、僕への怒りの感情を思い出したりしているのだろうなぁと思います。

前にも書きましたが、「ここからは気分一新!」とはいかないのがあたり前。「された側」がときどき不安定になってしまうことも、「した側」はしっかり受け止めないといけないのかもしれません。

ただ、「した側」のパートナーがそんな風に受け止めてくれることはほとんどないでしょう。一人では、安心感を持つところまでたどり着くのが難しいという場合には、どうぞコメント欄に今感じていることを書き込んで下さい。

 

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