【レス、克服への道】その「意味」をつけたのは、自分自身

「レス」の克服
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妻との関係が一番悪くなっていた頃。僕は家にいる間いつも不機嫌だった。妻の自分に対する態度の一つ一つが気に食わなくて、いつも「俺はバカにされている」と腹を立てていた。

例えばどんなことかと言うと、朝が弱い妻は、子供が生まれてからはほとんど僕が出勤するまでに起きてくることが無くなった。当然、朝食は自分で準備して食べるなり、出社途中で買って食べるなりになるのだが、それが気に入らない。なぜなら、僕は両親から「仕事に出かける人を見送らないなんて、相手に対して失礼だ」と刷り込まれていたから。その刷り込みからすると、朝、出勤前に起きても来ないなんて、相手をバカにしている、となるのだ。

だけど、妻からすれば「ただ起きれないだけ」。そこに、それ以上の意味などない。「俺をバカにしている」というのは、僕が勝手につけた「意味」なのだ。

この時期の僕は、妻の一挙一投足に勝手に意味をつけて勝手に怒って不機嫌になっていた。玄関のカギが締めてある。帰ってもご飯を温めてくれない。自分の分の箸が出ていない。お風呂の保温が切ってある、、、。今振り返れば「よくもまぁそこまで」と思うほど、色んなことに勝手に意味づけして、勝手に腹を立てて。我ながら、面倒な夫である。

で、僕が何故そんな「駄々っ子」になっていたかと言うと、「夜の営み」が出来ないことで、自分が「認められている」という感覚が持てなくなったから、だと思う。

背景的には、仕事の面があまり上手くいってなかった、ということもある。この頃僕は営業マンをしていたが、営業の仕事は半分くらいは「断られる」のが仕事だ。だが僕はこの「断られる」ことに「ストレス」に感じていた。まるで自分の存在を否定されているような気分になっていたのだ。ここでも勝手な意味付け、である。

そういう具合に仕事上でストレスを抱えている上に、家に帰ると育児中の妻は当然ながら「子供中心」。もともと「甲斐甲斐しく夫に尽くす」タイプではない人だったが、それまではそんなに気にしたことは無かった。でも、唯一の「自分が認められていることを確認できる」機会である「夜の営み」も否定されている状態になると、その一つ一つが癪に触るようになっていったのだった。

妻から見れば、自身の何気ない行動にいちいち腹を立ててくる夫のことがストレスだったはずだ。その頃の妻はよく、「あなたは私を認めてくれていない。感謝してもらえてない。」と言っていた。今でも喧嘩をすると、たまに妻から「何となく否定的に見られている気がする」と言われる。

結局、「自分を認めてもらえている感覚」の拠り所になっていた「夜の営み」が途絶えることで不安を感じ、日常の他の部分でも「バカにされてる」という感覚しか持てなかった僕は、妻のことを否定することで「心のバランス」を取ろうとしていた。否定された妻は、「自分を受け入れてくれない」夫に対して不信感を強めて、余計「受け入れられなく」なり、さらに関係が悪くなる、の負のスパイラル。

レスで苦しんでいる時って、パートナーの行動や言動に「余計な意味」をつけてしまいがちだと思う。「私のことはどうでもいいって思ってる」「俺のことが嫌なんだろう」などと、相手が思ってもいない「意味」を勝手につけて、自ら苦しめていることがないだろうか。僕の経験からすると、ほとんどのことには「意味」なんてない。「何の気ない」一言や言動に過敏に反応しているだけ、なのだ。

今の僕は、妻の行動や言動に「勝手な意味付け」をしなくなった。自分で「意味」をつけることを止めてからは、家にいるときのストレスも大幅に減った気がする。あなたも、その「意味付け」の癖を、手放してみてはどうだろうか?

つづく

 

 

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