全く違う観点から、男にも「育休取得」をお勧めしたい。

夫婦のお話
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僕は以前、「ブラック」な業界で、「超ブラック」な会社の営業マンをしていた時期がありました。「定休日?はぁ?お客さんが来いっていうんだから、行けよ!」「子供の運動会?ノルマ果たしてから言えよ」ってな環境で働いていた丁度そのころ、新聞やメディアでは「男も育休を積極的に取ろう!」と「イクメン・キャンペーン」が展開されていました。当然、そのころの僕は、「バカも休み休みに言え!そんな甘い環境で働いてる男がどれだけいると思ってんだ!!」と、耳に入るのも目に映るのも癪に触る!とばかりに完全に拒否反応・完全否定していました。

ブラックと感じるかどうかは人によって違う。

そんな業界から離れて数年経った今でも、「育休なんて口に出せる職場環境の男性って、そんなに居るのかいな」と、懐疑的ではありますが、もし可能な環境におられる方がこの記事を読んでいただいたのなら、「ぜひ取ってみて欲しい」というのが僕の意見です。

ただし、「男も積極的に育児に参加すべき!」なんていう一般的な観点とはちょっと違う角度から。ぜひ、「過酷なワンオペ育児・家事」を、「ある一定期間」経験してみて欲しい」という思いから、です。

これを経験すると、「専業主婦なんて三食昼寝付き」なんて、口が裂けても言えなくなりますし、奥さんや育ててくれた両親への感謝の念も深まるはず。

そもそも日本社会では、男が社会から途絶された「家庭」という環境下で「ワンオペ育児・家事」を経験するチャンスってなかなか無いです。だからそれがどんなに過酷なことかを理解できるチャンスがない。出産前後にはほぼ強制的にそれを経験する女性陣の「思い」を理解するには、やはり自分自身で経験するのが一番。そういった意味で、ぜひ「育休」を取ってみて欲しい。

僕の場合、冒頭書いたような環境にいたので「育休」では無かったのですが、「パワハラによる強制退職」と言う形でそれが実現しました。そのころにはすでに二人の子供は幼児期に入っていましたが、それでも「ワンオペ育児・家事」は大変でした。あれが乳幼児のころだったら、と考えると気が遠くなりそうです。

なにぶん、小さい子供というのは動きが読みにくいし、言うことも伝わったり伝わらなかったり。伝わっても言うこと聞かなかったり。急に病気したり、とにかく自分の思い通りにはならない。子供がそんなだから、家事も思うようにははかどらない。それだけでなく、あっちは汚す、こっちは散らかす。目を離すと危ないことするし、自分の思い通りに進むのは子供が寝ている間だけ、、、。

それプラス、家に大人一人居て、話す相手もいない。やらないといけない家事は出来なかったら繰り越しになるだけで減ることは無い。という状況は、思った以上にストレスになるもの。専業主婦になったばかりの妻が、ちょっとしたことでよく仕事中の僕に電話をかけてきていた理由が、ようやく分かりました。とにかく大人の「人間」と話がしたくなるものなんだな、と。

一人でいると、余計なことも色々考えます。ちょうどそのころ、妻がかつて結婚直前に浮気をしていたことが判明したばかりだったので、フラッシュバックが起きたり、妻が仕事で遅くなると「浮気してるんじゃないか」と疑心暗鬼になったり。僕が飲みに行ったときに妻がしつこく電話してきていた理由も、ここで理解できました。

とにかく、自身が経験することで、ようやく相手の「気持ち」が理解できるんです。

男性でも育休が取得できる環境にある方には、それがたとえ数か月でも、いや1週間でもいい。一度経験してみることをお勧めします。

きっと、その後の夫婦関係にはプラスになると思いますので。

 

つづく

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