自分で自分に語りかけることの意味

僕は、このブログの記事の中や、いただいたコメントにお返事を返すときによく、「自分に向かって、”つらかったね””寂しかったね”と話しかけてあげて下さいね」とお伝えしていました。

これは、以前に見た心理カウンセラーさんのブログに、「自分に向かって自分の声で話しかけることが大事」と書いてあったのを見て、僕自身も心を落ち着かせるために実践し、効果があったなぁと感じているので、お勧めしていました。

でも、なんで自分で自分に話しかけることでこんなに気持ちが落ち着いたりするのか、その原理については正直理解していませんでした。ただ単に「自分がやってみたら、良かったからやってみて～」と勧めている感じでした。

でも、僕は思考回路の一部が「理系」なので、「なんで？なんでなん？」と感じると、それが気になって仕方がない。

そこで、ちょっと調べてみました。

「セルフトーク」というのは有名な方法

調べてみると、自己啓発やコーチングといった分野で使われる手法の中で「自分自身を客観視する」という”メタ認知”という手法と、自分で自分にポジティブな語り掛けを行う”セルフトーク”という手法があり、これに近いことをしているのかなぁと思われます。

「セルフトーク」という手法については、ネット上で検索すると山ほど情報が出てきますので、詳しい説明はそちらにお任せするとして、「自分をより高めていきたい！」と思っている「意識高めのビジネスパーソン」などは、こういった手法を活用して「やる気」を高めているのかなぁと感じます。

しかし、なぜ「悩んでいる人」が自分の悩んでいること、苦しんでいることに対して、「しんどかったね」とか、「寂しかったね」とかどちらかと言えば「ネガティブ」なことを自分で話しかけて、安心したり、心が落ち着いたりするのか。

ネガティブな感情だって、「認知」されれば落ち着く

人間の脳の中では、常に「セルフトーク」というものは行われているそうです。ただし、その内容の多くはネガティブなもの。

「嫌だ」「できないよ」「無理だもん」「なんで私だけ」「ひどいよ」「くやしいよ」、、、etc…。頭の中で、こういった自分に「ストップをかける」言葉というのは、人間が生きていく中で「自分を守る」ために常に行っていること。多い人だと、一日に「４～５万回」もこういった言葉を自分にかけているそうです。ただし、多くは「無意識」の中で。

この「ネガティブなセルフトーク」は脳の中で行われているため、はっきりと「認知」出来ていないことがほとんどです。そして、悩みごとを抱えている方の「悩み」も、こういった形であなたに語り掛けています。「こんなに寂しいのに分かってよ！」「悔しいんだよぉ、、、」。

「自分の気持ちに寄り添ってね」「自分で声をかけてあげてね」をすることで、心が落ち着くのは、声に出して言葉にすることで「自分の気持ちを認知する」ことができるから。はっきりとしない、モヤモヤした状態の「ネガティブなセルフトーク」を、はっきりした言葉で言い表すことで、「きちんと認知され」、落ち着きを生むのだと思います。

脳科学者でもないのに、しきりに脳の話を持ち出して恐縮ですが、人間の脳は「はっきりしないこと」を「不安」に感じ、警報を出すようになっているそうです。ですので、この「はっきりしないモヤモヤした状態」を、「しっかり認知」することだけでも、心に落ち着きを取り戻す作用があるのではないかなぁと、一人納得したところです。

この辺のところは、恐らく心理カウンセラーさんなら「あたりまえでしょ」となるのでしょうが、所詮は「レスに詳しい一介のサラリーマン」です。一つ一つがお勉強。

でも、これで自信を持って言えます。どんどん自分で自分に話しかけてあげて下さいね。