【レス、克服への道】拒否されて怒るメカニズム

「レス」の克服
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一昨日の記事に対して、女性の読者の方からコメントをいただきました。

>女性は求められない「悲しみ」が湧くのに対して、男性はなぜ「怒り」なのか。

コメントに対して返答するために調べてみると、これまで「分かった気になっていた」ことが、間違いだったことが分かりました。

拒否されて「激しく怒ってしまう」男性にとっても、「拒否するとご主人が怒る」ことを理解できない、という女性にとっても、そのメカニズムを知ることが何かの役に立つかもしれないので、記事にしようと思います。

ただし、僕は脳神経科学の専門家ではないため、用語や内容について間違いがあるかもしれません。「ここは違うぞ」というところがあれば、ぜひご指摘いただければと思います。

承認欲求が満たされないと「セロトニン」の分泌が減る

神経伝達物質の一つである「セロトニン」。よく聞く名前だなぁと思ったら、「自律神経を整える音楽」のキャッチコピーで「幸せセロトニン」と書いてあるのをよく目にしていたのでした。恐らく、読者の皆さんの多くが耳にしたことがあると思います。

僕は専門家ではありませんので、詳しく突っ込んだ内容は書けませんが、この「セロトニン」の脳内での役割は「心の浮き沈みをバランスよく調節すること」。感情の爆発を抑え、心を穏やかにする。怒りや悲しみ、不安や恐怖といった感情にブレーキをかける。そんな役割を担っているそうです。

鬱病治療や、ストレスコントロール、アンガーマネジメントなどでよく聞くこのセロトニン、分泌量を左右する要因は色々あるようですが、その要因の一つに「承認欲求」があるそうです。配偶者や恋人、家族等から認められている、愛されているという「承認欲求」が得られることで、セロトニンの分泌量が増え、精神的に安定した状態になるということ。

と、すれば配偶者や恋人からの愛情や認められている、という実感が得られなければ、セロトニンの分泌量が下がり、精神的に不安定な状態になるということです。

あぁ、そうか。妻から「認められていない!バカにされている!」と感じていた時の自分の脳の中では、セロトニンの分泌量が減り、不安定な状態にあったんだ。なるほどね。

「”権利”を奪われた」と感じたときには「ノルアドレナリン」が増える

では、パートナーから「行為」を拒否されたときの「怒り」あるいは「悲しみ」についてはどうなのか。

そのカギを握っているのは「ノルアドレナリン」という神経物質。よく耳にする「アドレナリン」と似たような働きをするこの物質は、「アドレナリン」が主に肉体(筋肉、血管など)に作用するのに対し、「脳(精神)」に作用し感情の昂ぶりやイライラを引き起こすといわれています。

この「ノルアドレナリン」という物質は、本来は危険を察知しそれを避けるために必要不可欠な神経物質であり、ストレスに反応し「アドレナリン」と共同で緊張感を高めて脳と体を覚醒させ、危険を避ける働きをします。私たちの体になくてはならないものです。

「ノルアドレナリン」の分泌量が増える要因としては、先ほど述べた「周囲からのストレス」への反応が主なもののようですが、配偶者や恋人、自分の大切にしているものや「権利」などが奪われたり危害を加えられたときにも、分泌量が増えるようなのです。

あぁ。それでか。

自分の大切にしているもの、「権利」(だと思っているもの)を奪われたとき。それはパートナーに「行為」を拒否されたときも当てはまるのかもしれません。

だから、あんなに「強い怒り」を感じていたのか。

「自己承認」を高め、「権利意識」を手放す大事さ

これまで、「自分を大事にしましょう」「自分を認めてあげましょう」といい、「行為」を一旦手放そう、とお伝えしてきました。

これらは、自分の経験論から言っていたので、「なんで?」と問われると、「僕が上手くいったから」としか答えられませんでした。

でも、この「セロトニン」と「ノルアドレナリン」の働きと、分泌量が減る、増えるのメカニズムを知ることで、一応理にかなっているのかな、と思えるようになりました。

夫婦間が冷えた状態のときに、パートナーに承認欲求を満たしてもらうことは難しい。むしろ、「否定」されることの方が多いと思う。だからこそ、自分で自分のことを認めることが必要なんですね。普段、あまり意識することはないですが、「自己承認」こそ最大の「承認欲求を満たす行為」なのかもしれません。

そして、「行為をすることは権利」なんだ、という強い思い込みは、それを否定されたときに「怒り」の原因になるのだ、ということ。夫婦なんだから「行為」をするのは当然、という意識が、余計に僕たちを苦しめているのだとしたら。そこの意識を変えることで自分自身を守ることになるのかもしれません。

最後に、この件についてコメント・質問いただいた びーびさん、おかげ様でこのような内容にたどり着きました。ありがとうございました。

 

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