ずっと前から気になっていた、「娼年」という映画を観ました。
松坂桃李さんが主演、原作は石田衣良さんの同名の小説。
レビューを見ると、軒並み評価が高かったのと、「娼夫」の立場から女性の性の欲求をどのように描いているだろう、という興味から。
ネタばれになるので、詳しくは書きませんが、正直ガッカリしました。
確かに、役者さんたちは体当たりでセ○○○のシーンに挑んでいたのでしょうけれど。
所詮、アダルトビデオを映画風に描いたに過ぎないようなセ○○○シーンの連続で。
結局、指でかき回して潮を吹かせて、ガンガン突いて、みたいな価値観から少しも脱出できていなくて。
少しネタバレになりますが、主人公が「娼夫」になるときに試験としてするセ○○○と、最後にするセ○○○。監督としては「女性の影響を受けて成長した姿」を描いたつもりなんでしょうけれど、見てる側からすれば、多少丁寧になっただけで、やっていることは一緒。結局「かき回して、ガンガン突く」は同じ。
繊細な優しいタッチとか、女性の身体を愛でるようなシーンはほぼなし。
性を描くのであれば、もう少しそのことをしっかり掘り下げて学んでから撮って欲しかった。
これ、制作現場で誰も意義を唱えなかったのだろうか。
本当に残念でなりません。
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この映画を見て感じることは、まだまだ「性」に関する知識には偏りが大きいな、ということ。男はテクニックさえあれば女を満足させることが出来る、と信じ込んでいる。相変わらず挿入至上主義はがっちり健在。
そして女性の「性」の欲求を、男と同じような刹那的なものと捉えていて、男と同じように「無性にしたくなり、すれば解消する」的な思想から抜け出てはいない。
原作が、2001年発表なので20年のタイムラグはあるのだろうけれど、それにしても映画化は2018年だから、製作に当たって内容を考える余地はあったのでは?と感じずにはいられませんでした。
今度、原作を読んでみるかな。
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