新築とリフォームと、どっちがお得なの?

住い、リフォームについて
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今日は、住いのお話について。

リフォームの仕事をしているときに、僕を苦しめていたお客様からの質問があります。

「新築とリフォームと、どっちの方がお得なの?」「新築とリフォーム、どっちが安くすみますか?」

???こんな質問にも答えられなかったの???

と、お思いになられたかもしれません。

今の僕は、こう答えるでしょう。「お客様が求めているものによって変わります」

でも、当時の僕はそうは言えなかった。「リフォームの方がいいですよ」と勧めないといけない立場にいたから。

リフォームの専門サイトや、雑誌などには「リフォームで賢く節約!」みたいな記事が良く掲載されていますし、「新築より、リフォームの方が安く済む!」みたいに勘違いをされている方は意外と多くいらっしゃいます。ですが。

それは、条件によって全く変わってきます。一概には「新築 >リフォーム」とはなりません。

まず、理解して欲しいのは、「同じ性能、住み心地を求めるのならリフォームは高くつく」ということ。

リフォームは、「今存在している物を壊す費用」「それを捨てる費用」そして「今ある物に合わせて作る手間」がかかります。何も無い状態から好きなように作っていける新築とはわけが違う。

そして、性能を高めるには制限があります。構造上も、断熱等の住環境についても、新築と同等の性能の家を作るには手間と費用が掛かってしまう。

リフォームの方が安くなる条件は、「新築と同等を求めない」ことです。

新築と同じ住み心地を求めるのであれば、新築以上の費用が掛かると考えてもらった方が良いと思います。

リフォーム関係の記事で書いてある「リフォームの方がお得」という情報にも、きちんと読めば「こういう前提の場合」という条件が書いてあるはずです。

家を所有していて、その家を建て替えるのかリフォームするのかという選択肢で迷う場合にも、これから家を買うのに、新築にするのか、中古物件を買ってリフォームするのか考える場合にも、リフォームの方が安く収まるための条件は「新築と同等を求めない」という点にかかって来ると思います。

世の中には坪単価の定額制で「新築そっくり」を謳っているパック商品もありますが、その内容というのは基本的に、”水回りの設備一新”、”手の届く範囲のちょっとした補強”、”上張り、上塗りによる見た目の一新”です。「見た目は新築そっくり」かもしれませんが、性能は基本、以前のまんまと考えていたほうがいい。

新築をするにしても、リフォームをするにしても、家を扱うには本当にお金とエネルギーが必要です。折角それだけの費用とエネルギーを掛けるのですから、やはり失敗はして欲しくない。満足のいく買い物であって欲しい。

そのためには、お客様自身が「何を優先で、どこは妥協できるのか」をしっかり考えることが何より大事だと思います。

 

 

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