「一級」という称号に、惑わされないで。

住い、リフォームについて
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では早速、今日は住まいについてのお話を。

週に1~2回、このテーマで書いていければと思っていますので、よろしくお願いいたします。

さて、建築士には「一級建築士」と「二級建築士」、「木造建築士」とがありますが、この違いって意外と皆さん勘違いされているように思います。

いや、「一級、二級」という日本語に「惑わされている」と言った方が良いでしょうか。

そして、僕自身も「惑わされていた」うちの一人です。

建築士法や建築基準法上の定義で詳しく言ってしまうと眠くなってしまうので、ごくごく簡単に言うと、

一級建築士:全ての建築物の設計をすることが出来る

二級建築士:戸建て住居に該当する規模の建築物を設計することができる

という違いになります。要は、「守備範囲」が違う、ということ。

一級建築士の方は、全ての建築物が対象になりますから、当然求められる知識の範囲は広くなります。その分、試験の難易度は上がります。難しい資格、というのは間違いない。

ですが、、、、。それが、誤解を招く原因になってしまっているなぁと思います。

「一級の方が、二級より優れている」と言う誤解です。

特に「住い」のことを考えた時に限って言えば、僕は「一級の方が上」という誤解は、外して考えるべきだと思います。

先ほどご紹介したように、「一級」と「二級」の違いは、「守備範囲」の差。決して建築士としてのレベルの差、ではありません。

戸建て住宅に限ってしまえば、建築士としての知識の範囲は二級建築士で十分足ります。

つまり、「一級」というのは「無駄」と言っても過言ではありません。

でも、お客様の多くは「一級建築士さんが言うなら、間違いないわねぇ」みたいな風に思ってしまいがち。どうしても「一級の方が上」という「一級、二級という言葉の先入観」に惑わされてしまっていると思います。

繰り返しになりますが、建築士でいう「一級」と「二級」の差は守備範囲の差であって、決して「建築士としてのスキルの差」ではありません。

住いの仕事をしていてよく感じていたのが、この分野の知識というのには「終わりがない」ということ。住宅にまつわる知識の範囲というのは本当に膨大です。それを日々追い求めている方がお客さんにとっての「良い建築士」であり、そこには「一級」「二級」の垣根などありません。

僕はそこを追い求めることができませんでした。ですので、周りからどんなに「勿体ない」と言われようと、建築の世界から足を洗ったのは正解だと思っています。

これから家を建てようとか、リフォームしよう、とお考えの方にはぜひ、「一級」「二級」に惑わされることなく、情熱を持った「良い建築士」の方に巡り合っていただきたいなぁとつくづく思います。

 

 

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