ずっと以前、「動物行動学」の観点から考えると、夫婦間のセックスレスの問題というのは「起きてあたり前」なんだよ、ということを書きました。
「子孫を残す」という目的が終わった後も、同じパートナーと何十年も沿い続けるというのは、動物園など特殊な環境を除いて、人間くらいのものなんじゃないかなと思います。
さて、数日前に「ショックを受けるものなのか」ということで、妻が「親同士のセックスを知ると子がショックを受ける」と思っている、という話をご紹介しましたが。
それに関連するのですが、「子供の存在」を意識したときに、性欲が萎えてしまうかどうかについて、女性の側では「Yes, 萎えちゃう」という人が多いのに対し、男の側は「意識してない、性欲優先」みたいな状況が多いのでは、というご指摘がありました。
それについては、恐らくそういう傾向があるだろうな、と思います。
この「男女間の違い」についても、動物行動学に当てはまっているなぁと感じているところです。
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人間に近い動物としては、「サル」が居ますが、サルの中にも色んな社会集団の在り方があって、ボスサルを中心に、オスもメスも共存した群れを形成するタイプと、一頭のオスを中止に「ハーレム」を形成するタイプのものと。大きく分ければ、そんな風に別れます。
このうち、ハーレムタイプのサルにおいては、オス同士の戦いによってハーレムのオスが交代したときに、「子殺し」が発生するのだそう。力で追い落とした元ボスの子供を、新ボスが殺してしまい、自分子孫を残そうとするのだそうです。
子供を育てている(授乳している)間は、ホルモンのバランスのせいで妊娠し難くなるため、自分の子を妊娠させるために前のボスの子を殺す。
そういったことが、自然界では行われている。
また、男女混在型の群れを作るタイプのサルでは、流石に子殺しなどは行われないのですが、逆に「乱婚化」が進んでいる。要は「誰とでもする」。イメージ的には、ボスなどの強いサルの子供が多そうに思いますが、実は群れの中でもひ弱なオスの子が意外と多いそう。弱いオスの方が、「数打ちゃ当たる」とばかりに積極的に誰にでもアプローチをかける結果なんだとか。そのときに、相手に子供がいるとかどうとか、全く気にしないそう。
結局、オスが持つ「生殖=子孫を残す」という本能は、我々が考えているよりずっと強いもので、男は子供がいようがどうだろうが、性欲の方が優先するのが「一般的」、と言っていいと思います。
妻側拒否で揉めているときに、夫が、妻側の事情や子供の体調などの事情を考慮せずにセックスを要求し、妻側のひんしゅくを買うことがよくありますが、根底にはこのような男性特有の思考があるのだろうと思います。
ただ、、、。夫側拒否の男性の場合には、これは当てはまらないとも思いますが、、、。
そのあたりは、また後日。

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