昔からよく、男と女が別れを選択するときに「二人の間にすれ違いが生じ、、、」などと言うことが多いのですが、
僕は結婚したての若い頃、この「すれ違い」というのがよく分かりませんでした。
「本当に好き合っているのならば、「すれ違い」なんて乗り越えられるもんじゃないの?」
などと、偉そうに思っておりました。
しかし、今となってはこの「すれ違い」という状態が、夫婦や恋愛中の夫婦の間を割くほどのエネルギーを持ったものなのだと、よく分かるようになりました。
以前から書いているように、僕は「アダルトチャイルド」ですので、人の心はおろか自分の心の中ですらしっかりと理解できない状態で大人になるまで生きてきました。
そんなですから、自分の本心というのは常に相手にも、そして自分にも明かしていない状態。常に「秘密」を隠している状態です。
その状態では、「すれ違い」どころではない訳で。向き合ってもいない状態。
「すれ違い」の怖さなど、分かる訳もない。
自分で自分の本心にきちんと向き合うようになり、それを発するようになると、それがきちんと相手に伝わっているかどうかが気になるようになりました。喧嘩になろうとも、自分の本心を相手に伝える。そのことの大事さに気が付いた今になってようやく、「すれ違い」の怖さに気付きました。
話しが出来ない状態で、相手がどう思っているのかが分からない。こちらの気持ちが伝わったのかどうかが分からない。そういう状態での不安さ。
これが、ずっと続けば、きっと相手のことを疑ったり、信じられなくなったり。
そうなってもおかしくないと思う。
人間って、不思議なもんです。

コメント