中小企業に就職するメリットとデメリット

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ここまで、大手企業と中小企業の比較として、大手企業に勤めるメリットとデメリットについてお話してきました。

では、中小企業に勤めるメリット、そしてデメリットは何か。今日はそれを述べて行きたいと思います。

僕が今勤めているのは、従業員数30名以下の地場の建設会社です。この会社に勤めていて、何よりいいなぁと感じる点は、「転勤がない」こと。前回の記事の、ちょうど裏表にあたる部分だと思います。

今の会社に入る直前に勤めていた大手リフォーム会社は、転勤の多い会社でした。僕自身は転勤になる前に辞めてしまったのですが、周りの人達は大体2~3年で全国各地の拠点に転勤させられていました。そのころ、妻との間でもよく転勤になったらどうするか?という話をしていましたが、いつも最終的には「単身赴任」という結論に至っていました。そして、単身赴任になれば僕が育児や家事のサポートが出来なくなるので、妻の仕事の方も考えなければいけない、等々暗い話になっていた記憶があります。

今の会社では、基本的に地元のエリア外での仕事はないので、「転勤」という可能性を全く考えなくて良くなりました。このことは、自分が予想していた以上に家庭を営んでいく上では大きかったです。これは、人によって違うと思いますが、僕の場合には殊の外大きかった。

他に、中小企業で働くメリットとして感じるのは、「やりたいと手を挙げれば、高い確率で任せてもらえる」ということ。今、地方の地場建設会社では「ICT(情報化)施工」という新しい取り組みが求められていますが、「僕やりたいです」と手を挙げて、社内ではその中心にいます。これが大きな会社になると、それをやってる部署があり、その部署に異動しないと携わることが出来ないということになります。その点はメリットと言っていいのではないでしょうか。

また、会社のトップと直接話ができるのも、中小企業の良い点だと思います。(デメリットにもなり得ますが、その点は後ほど)大きな組織にいると、会社の上層部が何を考え、何を狙って指示を出しているのか、と言った点がなかなか末端まで伝わって来ません。それどころか、途中で色んな立場の人の色んな憶測などが入り込んで、伝わってきたときには全く違うことになっていることも多いです。ですが、組織が小さい分、会社トップの考え方や発言を直接聞くことが出来る。それは良い点であると言えます。

組織が小さいと、風通しが良い。大きな会社になると、社内に色んな部門が林立し、その部門ごとの利益を考えて行動したり、それを求められたりすることが多くなります。今、世間を賑わせている大企業の不祥事も、根っこはそういう所から始まっていることが多いのではないでしょうか。しかし、中小企業ではそういったことは少なくなります。

では一方で、デメリットとしてはどんなものがあるのか。一番大きいのは、給与水準が下がること。一般的に、中小企業の給与水準はその地域の平均値付近にあることが多いようです。私の会社も、この地域の平均値よりちょっと上、くらいになります。低賃金、とまではいきませんが、「お金持ち」という訳ではない、と言ったレベルになります。

また、福利厚生は大企業に比べて寂しい限りです。退職金一つとっても、とてもではないが大手企業とは雲泥の差です。僕は、今の会社でやっていく以上、「退職後・老後の悠々自適な生活」というのはない、と考えています。健康上、働ける間は働いて食い扶持を稼ぐ必要がある。そんな考え方をしないと退職金は全くあてにはならない。(僕ら40代以下の世代は、年金も無い前提で考えないといけませんしね。)

それから、先ほどの「手を挙げればすぐ任せられる」ことのデメリットの側面として、「やれと言われれば何でもかんでもこなさなければならない」ということがあります。人数は少ないので、例えばコンピューターやシステムの管理といった、本業とは直接関係のない仕事でも、自分でやらないといけない。ホームページの運営や、PRのための記事の掲載だったり、ブログの執筆だったり。「僕は専門ではないので」などという言い訳は通用しません。そういった点は、それが苦手だという人にとってはデメリットになるかもしれませんね。

会社のトップと直接話ができる、というのも、場面によってはデメリットになります。考え方が合う経営者であればメリットになりますが、考え方の合わない経営者であれば、それが大きなストレスになることもしばしばです。そこは、会社を選ぶ際によく見極めをする必要があります。

ちなみに、リフォーム業界で勤めた2社目の会社の社長が、価値観が全く合わない人だったので、経営者との距離が近いことがデメリットになりました。何しろ、「部下の手柄は自分の手柄、自分のミスは部下のミス」という、ドラマ「半沢直樹」に出てくるようなおかしな人間性の持ち主だったもので、毎日直接話をしないといけないのが苦痛でした。もし中小企業への転職をお考えであれば、そのあたりもよく見極めた方が良いのかもしれませんね。

それでは、また。

 

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