脳科学者の、中野信子さんの自伝的エッセイ「ペルソナ」を読んでいます。
彼女は、結構テレビに良く出ている方ですが、ご自身の「闇」的な部分を、そのまま書き出したような本です。もちろん、脳科学に絡めながら、ですが。
「心の闇を、愛でよ」という帯の一言に、吸い寄せられるように手を伸ばしました。
「人間は、一貫性の生き物ではない」。「表もあり、裏もある。心の中に闇があるのも当然」
頭では何となく分かっていても、なかなか口には出せないこと。こうやってはっきり言ってもらえると、なんとなく救われる部分があります。
いい時と、悪い時と。人に見せれない闇の部分と、そうじゃない部分と。嘘も、誠も。それらを使い分けながら、今日も生きていく。
それが人間という生き物なのかもしれません。
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大学生の頃、大学になってから親しくなった友人に「お前の中には、天使と悪魔が混在している」と言われたことがあります。あるときは、こんなにいい奴はいない、と思うが、あるときにはこんなにネガティブで嫌な面があるのか、と思わせられる、と。
よく、「闇」的な一面を「ブラック○○」などと表現して、「あれは悪い自分がやったこと」みたいに言うことがありますが、そのブラック○○も、自分の一部。あって当然のもの。
そこを、厳しく自省する必要など、無いのかもしれません。

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