「砂を敷く」理由①

現場のあれこれ

今回も現場作業を行う中で、将来の「担い手」に現場のことを知ってもらうための「現場見学会」を実施しました。一組は福岡県立八幡工業高校の土木科の高校生たち。そしてもう一組は西日本工業大学工学部の土木工学系の大学生たち。

一般の方々にとって、埋立地の中に入って行ってどんな作業が行われているのかを見る機会というのはほとんどない訳で、それを間近に見ることが出来る、というのはいい経験になるだろう。我々建設会社サイドでは、そんな風に思っている訳ですが、、、。

実際に見てもらっていると、学生さんたちの表情から見えるのは「?????」という戸惑いの表情。

恐らく、我々が今やっている工事である「敷砂」だけを切り取って説明してしまうと、「なぜ水を張って砂を敷かないといけないのか」という、根本の部分がよく分からないから?

もっと言えば「なんで厚み50㎝も砂の層を作る必要があるの?」、「なぜ砂なの?」という疑問も感じるのではないかな、と思います。

一応、見学会ではその部分を説明しましたが、ここでも少し「なぜ砂を敷くのか」についてご説明したいと思います。

①「足場」づくりのため

以前の記事にも書いたかもしれませんが、苅田港新松山地区の埋立地はもともと、このエリアに隣接する苅田航路や、関門航路といった船の通り道である「航路」の底を掘った泥・砂を処分するための「土砂処分場」でした。

そのため、埋立地の中にたまっているのは、海底を掘った時に出た「砂」や「泥」。

浚渫作業の様子

このままでは、上に重機はおろか、人さえ歩くことが出来ない。

そこでまず、この泥の上一面に網目状のシートを張る工事を行っています。これは我々の前の工事で実施しています。

そしてそのシートの上に、我々が設計された通りの厚みに砂を撒いていく。これを「サンドマット」と呼びます。

ある程度の厚みに砂を撒くと、その上に人や専用の重機が乗れるようになる。サンドマットは、そのための「足場」としての役割があります。

②泥の中の水を抜くための「水の通り道」

この「敷砂」の工事が終わると、次に行うのが「プラスチックドレーン」というストローを横につなげたようなものを泥の中に打ち込む工事です。

前回の「プラスチックドレーン」施工時。弊社永冨次長。

写真のまるで「一反木綿」のようなペラペラした素材が「プラスチックドレーン」とか「ペーパードレーン」と呼ばれる材料で、このシートを泥の中約20mの深さまで打ち込んでいきます。

シートの断面は、長い管をいくつもつなぎ合わせたような断面になっていて、この隙間を伝って泥の中の水が地表付近まで排水されます。

この「プラスチックドレーン」を打ち込んだら、その上に「載荷盛土」という「重石」、いわば「漬物石」みたいなのを載せて、その重みで泥の水分を抜いていきます。

載荷盛土まで行った埋立地全体の断面を模式的に示すと、下の絵のような感じ。

この時、泥の中から押し出された水が通るための「水の通り道」となること。それが「砂を敷く」ことの目的の二つ目。

上からの土の重さによって潰れることなく、下の粘土層から絞り出された水を通して排水しやすくする。それが我々が今作っている「サンドマット」の重要な役割です。

「砂を敷く」理由は、まだ他にもあります。が、長くなったのでこの辺で。

<つづく?>

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