「自分の強み」

リクルート

「私の強みは、コミュニケーション能力だと思っています」

池間組に入るときの面接で、社長を前に私が言ったのは、このセリフでした。

営業成績も碌に取れない営業マン崩れがなにを、と今となっては苦笑いですが、当時の自分にとっては、それくらいしか言えるものが無かった。自分が持っている武器など、何もないと思っていた当時の自分にとっては。

でも、今、自分が自信を持って言えるのは、やはりこれかもしれません。

「土木の世界に、コミュニケーション能力なんて要るの?」と思う方もいるかもしれませんが、「要るか、要らないか」で言えば、監督業務をする上では間違いなく「あった方がいい」。

発注者との間。下請けさんや、作業員さんとの間。同じ会社の同僚との間。先輩、後輩との間。地域の方々との間。同業他社・隣接工区の他社の方々との間。そこが円滑にいくかどうかは、結果に直結する。そのためには、コミュニケーションが何より大事。

営業の仕事を7年ほど経験しましたが、その中で身に着いたものは、わずかにこれ。

最初に入ったリフォーム専業会社では、営業と現場管理の二足の草鞋でしたが、そこで身に染みて思わされたのが「伝わらなければ、言ってないのと同じ」ということ。コミュニケーションとは、伝えること。相手に伝わらなければ意味はない。

そして、「話す相手はきちんと見極める」ということ。営業の世界では「決定権者」と言いますが、「その話を進める上でのキーパーソン」に話をしなければ、決して話は前に進まない。どれだけそれが苦手な相手でも、怖い相手でも。そこを避けていてはダメだ、ということ。

「そこまで分かっていて、なんで営業のとき出来なかったの?」

確かに。当時の自分は、そこから逃げていたのかもしれません。もはや、逃げ場はない、と飛び込んだ今の世界だから、必死で自分の強みを活かすしか道がなかったから、出来るようになったのかもしれません。

知識や経験、という目に見える武器が無くても、「自分が持っている強み」というのは必ずある。諦めない限り、必ず。

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