「基準がある」という幸せ

リクルート

今朝、作業員休憩所を搬出するために、隣の工区の新入社員さんと片付をしていたのですが。

その新入社員さんは、大学では「経済学部」に所属していたとのことで「仕事、どう?大丈夫かい?」みたいな話になりまして。

土木の世界にドップリ漬かっていると、周りの先輩たちから「体力使うし、シンドイよなぁ」みたいなネガティブな話ばかり聞くし、実際に体力的にしんどいことは多いので、「土木って辛い、、、」と思ってしまうことが多いと思うのです。

ただ、、、他の職種を経験した自分から言えば、「いやいや、土木は楽な部分もあるよ~」と思うので、ちょっとそういったことを、彼に話してみました。

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土木の世界には「基準」が沢山あります。「これを作るときには、寸法はこのくらいの精度で、品質はこういう品質の材料を使って、、、、」と。「施工管理の写真はこの場合は、こういう風に何枚」とか。捉えようによっては土木の仕事は「基準によって雁字搦め」と言ってもいいくらい。

しかし、逆を言えば「基準通りに仕事をすれば間違えることがない」ということ。これって、意外と幸せなことじゃないかなぁ、と思うんです。

例えば、私が以前いた「住宅リフォーム」の現場では、基準というものはあっても意味がない。というのも、「お客さんが満足しなければ、”基準通り”でも意味をなさないから」。

「扉の縦と横の直角比の精度は基準法施工則では1/2000です、だから2mの網戸で1㎜の隙間はOKなんです」などと「基準通り」を説明しても、お客さんが「隙間が空いてるじゃないか!こっちはお金払っているんだぞ!なんとかしろ!」と言えば、それで終わり。そういう世界。

そういう「基準が意味をなさない世界」から、「基準のある世界」に戻ってくると、「基準があるって、なんて幸せなんだ」と思わされます。

他にも「土木っていい業界よ」と言いたくなることは沢山ありますが、まぁ、それはまた追々。

他社の新人さんではありますが、彼がこの業界に居続けてくれることを祈って。

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