ちょっと前まで、「ICT活用」と言われていましたが、最近では「DX(デジタルトランスフォーメーション)」という風になんだか「もう一歩前へ」的な感じで「仕事の効率化」が求められるようになりました。
しかし、確かに「効率化」という観点で言えば、我々土木の仕事もまだまだ「非・効率」な仕事のやり方をしている部分があるので、見直していく必要はあるんだろうなぁと感じています。
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以前もご紹介しましたが、今回の工事で「遠隔臨場」という取り組みを行いました。
工事を進めていく中の発注者が確認すべき局面で、発注担当者(もしくは代理の人)が現場に来て、現場の状況を確認する。
言葉にすると簡単なのですが、現場サイドから言えば、これが意外と現場の進捗に影響を与える。発注者に「その場面」を見てもらうために、発注担当者の現場来訪まで作業を止める必要があったり。発注担当者と予定が合わなければ、その時間ロスは大きくなる。
発注担当者から見れば、「その場面を確認するための数十分」のために、現場までの移動時間がかかる。今回の工事の様に現場が海上で船に行かないといけない場合、たった数十分のために前後1時間くらいかかったりする。
今回の工事だけでも、恐らく数日分くらいの効率化につながったんじゃないか。
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我々現場監督の仕事というのは、ざっくりと分ければ「①安全・技術的な指示と確認」「②写真等による記録」「④工事を進めるための各種調整」「③書類の作成」になると思います。
このうち、①~③は現場で行うことになりますが、④は現場では「出来ない」。それで日中①~③を現場で行い、夕方戻ってきてから事務所で④をする。それで遅くまで残業が必要になる。それが土木の世界では定説のように言われてきました。
これは、本当なのか?
今回、現場の最終盤になって自分も船に乗って現場で調整・指示をしながら書類を並行して行う、ということをやってみました。結論を言えば、パソコンに必要なデータさえ入れて持っていけば、出来る。
現場の条件によっては「出来ない」こともあるでしょうが、少なくとも今回は「出来た」。
まだまだ「やり方」の問題という面がありそうな気がします。次の現場でも、それを探すつもりです。
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