「相手の思うつぼ」だわ。

以前は、喧嘩になると弁の立つ妻から一方的に”口撃”され、僕が感情的になって怒鳴る、というのが多かった。

だけど最近は、冷静に切り返すことが増えた。例えば、

「あなたは私の家事にお礼を言ってるって言うけど、喧嘩のたびにそれを台無しにするようなことを言うじゃない！」

「・・・そう？じゃぁ、いつ台無しにするようなこと言った？前回の喧嘩のとき？じゃぁ、具体的にどんなこと言ったのか、教えてよ。」

「・・・・・。細かいことは覚えてないけど」

「細かいこと覚えていないのに、”台無しにした”ってことだけ言えるわけ？それって、相当前に言われたことを根に持ってるだけじゃない？最近はそんなこと、言ってないはずだけど？」

「・・・・・」

妻の頭の中には、僕がワークホリックだったころや、セ○○○のことで激しく喧嘩していた７～８年前の記憶がしっかり残っていて、その記憶が「今も酷いことを言われる」という「思い込み」を引き起こしているのだと思う。

こういう「追い詰め」は、しない方がいいのだろうが、言ってもないこと、してもないことで悪者にされるわけにもいかない。

そうすると、妻は必ず「以前、ブログで悪口を書いていた」ことを言い出す。

自己弁護しておくと、確かに僕は陰で妻への不満を書き立てていたが、当時の妻は僕に対して結構酷い仕打ちをしていた。

例えば、今から大口の契約のための商談、という5分前に電話をかけてきて愚痴を言い始め、僕が「お客さんとのアポが、、、」と言うと逆切れしたり。冷蔵庫に入ってたキンキンに冷えた冷飯をそのまま出されたり。

妻の「旧悪責め」を聞いていて、ふと、気付いた。あ、今のこれってこの人の「復讐」なんだな、って。

だとしたら、僕が「苦しい、悲しい、つらい！！」と騒げば騒ぐほど、妻はその手を緩めるわけがない。かといって、僕が「別に～」という態度をとれば、もっと手に力を入れるだろう。

どっちにしろ、救いようがないんだね。

そもそも、妻にとって今の状態は、何一つ妻にとって「苦しくない」状態。したくなけりゃ、色々理由をつけて断ればいいし、僕に何か言われたら「過去の話」を持ち出して黙らせりゃいいし。今の妻に「夫婦関係を改善するための本」を読まないといけない切羽詰まったニーズなどないのだ。

バカだな、俺。冷静に考えりゃ当たり前のことだ。何だか、バカみたいだな。こんなことで気力と体力を消耗して。

よく、セ○○○レスの問題を何とかしたくて、夫に「セ○○○のノウハウ本」を読ませようとして失敗する人の話を聞くけど、おんなじだな。

必要を感じなければ、人は動かないんだ。

よ～く、分かりました。