僕は新婚時代から、妻と一緒にお風呂に入ることを嫌がってきた。
逆に妻は、一緒に入りたがった。
僕は、一緒に入りたくない理由を「お風呂に入るときくらい、一人でゆっくり入りたい。」という風に言っていた。
でも、今になって考えてみると、この理由は少し言葉足らずだ。正確に言うならば、「普段から取り繕っているから、お風呂に入るときくらい一人になって素の自分を出したい。一緒に入ると、素の自分を見られるのは怖いから嫌だ。」だったのだと思う。
++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
今度元号が「令和」に替わるので、妻はその対応で毎日仕事が忙しいようだ。
このところ、帰りが10時くらいになることが続いている。
子供たちが9時過ぎに寝るので、次の日の夕飯の準備をしているところに妻が帰ってくる、ということが多い。
妻が食事をしている間、僕はリビングで妻の話を聞いていることが多いのだが、妻は晩酌をしながら夕飯をとるので、食べるのに本当に時間がかかる。いや、酒が入らなくても食べるのが人一倍遅いのだが。
休みの前の日ならいいのだが、仕事で次の日の朝が早い僕としては、早くお風呂に入って、寝る準備をしたい、と思っている。
だが、妻は食事の間だけでは「話し足りない」。で、「俺、風呂入るわ」と言う僕にお構いなしに、次々に話題を振ってくる。それを振り切ってお風呂に入るまでに、また時間がかかってしまう。。。
昨日は週に3回の「お酒を飲んでよい日」だったので、帰ってきた妻に付き合ってビールを少々飲んだ。妻はいつにも増して上機嫌で、やはりお風呂になかなか入れない。
あんまり話が途切れないので、「俺風呂、、」と言いかけたら、「あら、お風呂に入っちゃうの？」と冗談を言ってくるので、「一緒に入ろうか？」と言ってみた。
妻は驚いたようだった。「え？なんで？なんで一緒に入るってなるん？」
妻にとっては、僕が「一緒に入るのを嫌がる」というのが強くインプットされていた様子。だから、僕の方から「一緒に入る？」などという言葉が出てくることが、相当に意外だったようだ。
（続く）
コメント