【レス、克服への道】「犯人捜し」はもう止めよう。

「レス」の克服
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夫婦間でのレスが問題になるとき、当然のことながら一方が「拒否する側」、もう一方が「拒否される側」になるわけだけれど。

僕ら「拒否される側」になってしまうと、「相手は自分の事を受け入れてくれないんだ、必要とされてないんだ」と大きなショックを受け、傷つく。そうして、「何故なんだ?何が悪いんだ?」とつい、犯人捜しに躍起になってしまいがちだ。

「したくない」原因は、本当に多種多様で「疲れてする気がしない」「そんなことより寝たい」と言ったシンプルな理由から、「ホルモンバランスの乱れによる性欲の低下」、「相手への不信感」「性交痛による嫌悪」といったものに加え、「性的な行為への嫌悪感」、「性的なトラウマ」などの深刻なものまであり、場合によっては色々な要因が複合していたりする。じゃぁ自分のパートナーはどれなの?とついつい原因を、「犯人」を捜したくなってしまうものなのだが。。

例え最初の原因が「ただ眠いだけ」であったり、「しなくてもいいだろう」という思い込みであったりと些細なズレだったとしても、拒否されたパートナーから繰り返し責められることで、「拒否する側」の態度が硬化し、状況がどんどん悪化することもある。僕達夫婦の事例が、その典型例だ。

僕達夫婦が、「夜の営み」のことが原因で喧嘩をするようになったのは、二人目の子が産まれて半年ほど経ったころ。まだまだ授乳中であり、上の子も小さかったため妻は慢性的な寝不足に苦しんでいた。一方、そのころ僕は新しく入った会社で営業職としてそれまでよりもプレッシャーを感じていたので、より「性的な快楽」への依存度が高くなっていた。

最初は、休みの前などで「今日はしたい」と僕が考えている日に、妻が寝付かせから起きてこない、という「育児中なら当たり前」なことが何回か続いたことに僕が腹を立てた。妻が起きてこなかった理由は当然「寝不足」であり、「ごめん、起きれなかった」というのが妻の気持ち。最初はそれ以上のものはなかったようだ。

だが、仕事のプレッシャーから「性的な快楽」への依存度が高くなっていたことや、「朝起きて見送ってもらえない」などと日頃の生活の中で妻に不満を持っていたこともあり、僕は「起きてこないのは、自分のことを軽く見ているからだ!」と決めつけた。「俺をバカにしているから、大事に思っていないから起きて来ないんだ!」と。

予想もしなかった僕の激しい怒りに接して、妻は戸惑うと同時に「育児で疲れてるのだから、もっと優しくしてよ」と不満を感じるようになる。その後も「起きれない」ことを僕から責められるうちに、妻の中で「(僕に)以前言われた酷い事」や、「日頃感じている不満」が呼び起こされていき、やがて「あなたとはしたいと思えない!」というところまで行きついてしまった。

言わば、妻の心の中の「不信感」「不満」を僕自身が育てていったようなものだ。最初のきっかけはごくごく単純でシンプルなものだったにも関わらず、「犯人捜し」に躍起になって「取るに足らない事故」を「悪者」にしてしまったようなものなのだ。

「性的なトラウマ」といった本人だけで解決するのは難しい理由は別として、拒否される側の捉え方や対応によって、「解決可能な些細な問題」から「解決不可能な深刻な状態」へと悪化してしまう。それがこの「レスの問題」の厄介な部分だと思う。

大事なのは、「犯人を捜すこと」ではない。表面に出てきた「夫婦間のズレ」を、どうやってお互いが納得するところに落ち着かせるか、なのだ。

もう、「犯人捜し」は止めにしよう。

 

つづく

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